座り過ぎ、立ち過ぎ、どちらもよくない?

あなたは、一日のうち何時間くらい座っていますか。
オーストラリアの研究機関の調査で、日本人の成人が平日に座っている時間が、20ヵ国中もっとも長い7時間と報告されました。そして座っている時間が長いほど健康リスクが上がり、メンタルヘルスにも悪影響があるなどの報告が相次いでいます。

スタンディングデスクで仕事をしても、効果なしとの説
そんな中、スタンディングデスクが登場し、オフィスに導入されるケースも。しかしトロント大学インスティチュート・オブ・メディカル・サイエンスで公衆衛生を研究するシニア・サイエンティストのピーター・スミス氏によれば、スタンディングデスクで立って仕事しても消費されるカロリーの違いは座っている時と比べわずか1時間につき9キロカロリーほどで運動効果、健康リスクへの影響も非常に限られ心疾患へのリスクはむしろ立ち続けているほうが高くなると指摘しています。また、スタンディングデスクで立って仕事をして過ごしても、家に帰ったあとテレビの前で数時間座ったまま飲食して寝るまで過ごしていては、スタンディングデスク導入の意味はあまり無いといえるかもしれません。

30分に一度は立ち上がって動きましょう
オフィスで立っているか座っているかということよりも、職場で過ごす時間、家で過ごす時間、移動時間も含めて1日をトータルでみて座った“まま”でいる時間を全体的に減らすことが重要です。スポーツ庁は30分に1回、“立ち上がって動く”ことを推奨しています。オフィスではこまめに立って用件を伝え、用事をする。30分座り続けたら立ち上がり業務をする工夫をする。家では、スマートフォンやテレビを見るとき立つ、こまめにストレッチ、こまめに片づける。電車などでの移動中はできるだけ立つ、などを心掛けましょう。

※シドニー大学調査結果2012年
参考:スポーツ庁WEB広報マガジンDEPORTARE 2019.10.11、Wired(UK)Nature 2019.6.07