運動不足で、性格が変化?

暑い日は、ついついからだを動かすのが、おっくうになりがちです。しかし、適度な運動を継続的に行うことは、健康のためにとても大切であることに加えて、性格にもプラスの影響を与えるという報告もあります。

運動不足により誠実性、開放性、協調性、外向性が低下?
Natureダイジェスト(Vol. 15 No. 7)に、運動不足が性格の変化に及ぼす影響についての報告が掲載されています。フランス、モンペリエ大学の心理学者ヤニック・ステファン氏が、20年にわたる2つの大規模調査研究データを統合した結果、性格特性の主要5因子のうちの4つ、誠実性、開放性、協調性、外向性が、運動不足により低下することが認められたことを2018年4月に発表しました。(5つ目の因子である神経症的傾向についての関連は認められませんでした。)

2つの大規模調査とは、米国ウィスコンシン州の高校を1957年に卒業した人とその兄弟姉妹の一部を追跡した「ウィスコンシン縦断研究」と、全米から参加者を募った「米国の中高年のストレスと健康に関する考査」です。これらの調査では、まず1990年代の開始時に性格アンケートを実施し、運動習慣や健康状態に関わる質問に答えてもらいました。そして約20年後に同じ質問に回答してもらったところ、調査開始時の性格や健康状態の違いを補正しても、運動量の低下が激しい人ほど、誠実性、開放性、協調性、外向性の低下が見いだされたとのことです。他の要素、例えば、病気の有無よりも、運動量との関連性が強かったとの見方もなされています。

性格は変化する
他のさまざまな経験的な要素や遺伝が関連しているとも考えられ、この結果は、運動量と性格の変化との間の因果関係を証明するものではありません。それでも、この調査結果は、性格は人生を通して変化するものであることや、性格が健康状態に関連するという調査結果とも一致すると、調査では結んでいます。

運動をすることは血流を促し、からだ全体を活性化するのに加えて、ストレスを発散しリラックスすることにもつながります。今回の報告によって、運動は心身のありかたと密接に関連しているとさらに考えることができるでしょう。

暑い時季は外での運動がおっくうになりがちですが、涼しい時間帯を選ぶ、室内でできるエクササイズを実践するなど、工夫して積極的にからだを動かしていきましょう。

参考:Nature ダイジェスト2018年7月号

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