少し動いても汗ばむこの季節。発汗は、体温調節、ひいては脳の働きを守るのに欠かせない、大切なからだの機能。汗をかいても臭わせないで、爽やかに過ごしましょう。
■汗をかくことで、脳の働きが守られる
生きるのに必要な体内のエネルギー代謝では、熱が発生します。しかし外的内的要因で体温が上がりすぎないように、発汗して体温を一定に保っています。かいた汗が蒸発して気化熱ができることで体温の上がり過ぎを防ぐのです。
気温が高い夏の間は、からだは盛んに汗を出しています。体温の上がりすぎでもっともダメージを受けるのは、熱に弱い器官である脳です。暑くなると頭がぼうっとした経験がある方も多いかもしれません。
汗をかかないと脳の温度が上がり過ぎ、熱中症を引き起こします。汗はからだの働き、脳の働きを維持するために、重要な働きを担っているのです。
■こまめな汗対策で、爽やかに過ごしましょう
自分は気にならない臭いでも、周りの人が気にする場合も。体温調節をするために出る汗自体は、からだ全体から出てもそれだけで臭うことは、あまりありません。
しかし汗や皮脂がついた衣服に、雑菌が繁殖し、独特の臭いが生じてしまいます。特にわきは脂腺が多い上に、密閉されているので臭いやすくなります。
脇下用の化粧品を継続して使う、タオルや汗ふきシートでこまめに汗を拭き取る、吸湿速乾素材の衣服を活用する、衣服を清潔に保つ、などの対策と共に、浴槽での入浴で発汗を促し、汗腺を良い状態に保ちましょう。
またストレスや睡眠不足は疲労物質といわれる乳酸やアンモニアの濃度を汗の中で上げて、臭いを発生させる一因となります。質の良い睡眠を十分にとり、ストレスコントロールを心がけることは、汗対策にも大切なのです。
