〜コラーゲン、質と量は変化する〜

〜コラーゲン、質と量は変化する〜

50代では、20代の70%まで減少?

●からだ全体を支える、コラーゲン

からだ全体のコラーゲンを、部位別分布でみると、皮膚に約4割、骨や軟骨が約1〜2割、血管が1割弱で、残り4割程がその他の部位になります。からだを作る約60兆個の細胞を結びつけて、内臓や血管を一定の位置に留め、基盤のような働きをする「細胞外マトリックス」と呼ばれる組織があります。この「細胞外マトリックス」のおもな成分もコラーゲンです。「細胞外マトリックス」は、内臓や血管、その他の組織を、支えたり、結びつけたりする役割を担い、家に例えると、土台や柱といったイメージです。

●加齢による変化

コラーゲンは、成長期に増え、20歳頃に、最も量が多くなるとされます。以降、からだの代謝のサイクルが遅くなっていくにつれ、コラーゲンの量も減り、50歳以降は、急激に減少していきます。50代では20代の70%の量までコラーゲンが減っていたという報告もあるようです。

コラーゲンの質も加齢とともに変化します。変化の主な原因として、糖化が注目されています。糖化とは、私たちが毎日の食事で取り入れる糖の一部が、からだのタンパク質中のアミノ酸と反応してAGEsと呼ばれる老化物質になることです。コラーゲンにAGEsができると、代謝がスムーズに行われにくくなり、古く硬いコラーゲンになります。

コラーゲンが古く硬くなり、本来のしなやかさが失われると、肌のハリ、骨や関節、全身をささえる「細胞外マトリックス」にも影響します。足腰、膝などの骨や関節が弱くなると、ロコモ(ロコモティブシンドローム、運動器症候群)が心配です。ロコモは、運動機能が徐々に衰えることで、寝たきりになるリスクの高い状態になることです。

今、注目されているのは、ドリンクや化粧品からのコラーゲンの摂取。さまざまな研究が進んでいます。

参考:『コラーゲン完全バイブル』、株式会社 幻冬社メディアコンサルティング